最初に転職した高級旅館は、
かなりブラックに近いグレーな職場でした。
毎日、
長時間労働。
でも、
残業代は曖昧。
当時は、
「まあ、こういう世界なんだろうな」
と思っていました。
でも、
働き続けるうちに、
少しずつ心も身体も削られていきました。
辞める頃には、
かなり疲れていたと思います。
その時、
僕は毎日の業務日誌をつけていました。
出勤時間。
退勤時間。
何をしたか。
どんなことがあったか。
正直、
途中で何度も思ったんです。
「こんなの、
もう捨てちまおうかな」
って。
見るだけで疲れるし、
思い出したくもなかった。
でも、
なぜか捨てませんでした。
結果から言うと、
それが後から、
自分をかなり助けてくれました。
退職後、
残業代未払いについて、
弁護士へ相談しました。
いろいろあって、
最終的には、
80万円ほど認められました。
ただ、
実際に手元へ来たのは、
26万円くらい。
弁護士費用もありますし、
時間もかかる。
正直、
「完全勝利!」みたいな話ではありません。
でも、
今でも思います。
行動しなければ、
その26万円すら、
ゼロだった。
そして、
何より大きかったのは、
「自分の感じていた苦しさは、
間違いじゃなかった」
と、
少し確認できたことでした。
その時、
かなり役立ったのが、
毎日の業務日誌でした。
記録って、
地味です。
面倒です。
疲れている時ほど、
書きたくない。
でも後から振り返ると、
記録は、
“未来の自分を守る”
ことがあります。
労働問題って、
結局、
「言った」
「言わない」
になりやすい。
その時、
メモ。
日誌。
シフト。
LINE。
そういうものが、
自分を助けることがある。
50代になると、
少し思うんです。
若い頃は、
「気合いで耐える」
ことばかり考えていました。
でも今は、
「自分を守る知恵」
も必要なんじゃないかって。
もちろん、
全部戦えばいい、
という話ではありません。
弁護士に相談するのも、
正直かなりエネルギーがいります。
時間も使う。
疲れる。
だから、
簡単におすすめできるものでもない。
でも、
もし本当に苦しいなら、
「記録だけは残しておく」
これは、
知っておいて損はないと思います。
疲れている時ほど、
人は、
「もういいや」
となる。
僕も、
何度も全部捨てたくなりました。
でも、
あの時残していた業務日誌は、
後から、
ちゃんと自分を守ってくれました。
「耐える力」
だけじゃなく、
「自分を守る知恵」
も必要なんだと思います。
人生は何歳からでも立て直せる。
