教員を辞めたあと、
転職を考え始めた時、
僕はずっとこう考えていました。
「やっぱり教育関係かな」
塾。
教育支援。
学習指導。
やっぱり、
自分にはそれしかない気がしていたんです。
実際、
長年教員をやってきた人ほど、
「教育の経験しかない」
と思い込みやすい気がします。
僕もそうでした。
でも、
今振り返ると思うんです。
もし同じ“苦しさの構造”の場所へ行ったら、
転職しても、
また同じように苦しくなるかもしれないって。
もちろん、
教育の仕事そのものが悪いわけじゃありません。
でも当時の僕は、
かなり視野が狭くなっていました。
そんな中で、
転職活動中、
自分の武器として考えたのが、
「対人能力」
でした。
教員って、
とにかく人と関わります。
子ども。
保護者。
同僚。
管理職。
かなり特殊な対人ストレス環境です。
だから、
対人能力そのものは、
実際かなり鍛えられていると思います。
僕も面接で、
そこをアピールしました。
でも、
最初はあまり反応が良くなかったんです。
後から分かりました。
面接官が見ているのは、
「対人能力があります」
という言葉そのものじゃなかった。
「その対人能力を、
実際どんな場面で、
どう使って、
どう解決したのか」
だったんです。
これはかなり大きかった。
例えば、
保護者対応。
トラブル仲裁。
情報共有。
クレーム対応。
相手の不安を整理した経験。
教員って、
実はかなり多くの問題解決をしています。
でも、
長く教員をやっていると、
それが“当たり前”になってしまう。
だから、
自分の経験を、
うまく言語化できない。
これ、
かなりもったいないと思いました。
もちろん、
面接では多少話を整理したり、
伝わりやすく話す工夫は必要です。
でも、
50代まで頑張って働いてきた人なら、
必ず何かしら、
人の役に立った経験を持っています。
そこを、
具体的に話せるようになると、
面接の反応はかなり変わりました。
50代転職って、
どうしても年齢ばかり気になります。
でも実際は、
「この人は、
現場でどう動く人なんだろう」
を見ている会社も多い。
だからこそ、
肩書きより、
“自分がどう問題と向き合ってきたか”
を整理しておくことが、
かなり大事なんだと思います。
僕自身、
転職してようやく気づきました。
教員経験って、
「教育しかできない経験」
じゃなかったんですよね。
これまで経験してきたことは、全て自分の「引き出し」になっています。
人生は何歳からでもやり直せる。
