このシリーズは、転職活動をしていた「あの頃の私」が、一番知りたかったことをまとめています。
はじめに
転職活動をしていると、どうしても求人票に目が向きます。
給与はいくらか。
休日は何日あるのか。
勤務時間や福利厚生はどうか。
私も教員を辞めてから何度も転職活動をしましたが、そのたびに条件を比較しながら応募先を選んでいました。
もちろん、それは間違いではありません。
生活していく以上、条件はとても大切です。
でも、6回の転職を経験した今だから思うことがあります。
本当に知りたかったことは、求人票には書かれていませんでした。
今日は、私が入社してから初めて気づいたことをお話しします。
ただ過去を振り返りたいわけではありません。
私が遠回りをして気づいたことを、これから転職するあなたには「入社前の判断材料」として使ってほしい。
そんな思いでこの記事を書いています。
最初に結論
今回、一番お伝えしたいことがあります。
会社は、仕事内容や条件だけで選ばないでください。
もちろん、それらは大切です。
でも、それ以上に考えてほしいことがあります。
その会社で働き始めたら、どんな毎日を送ることになるのか。
ここまで想像してみてください。
仕事は一日の一部です。
その仕事を終えたあと、どんな生活が待っているのか。
私はそこを考えないまま転職を繰り返し、何度も同じ失敗をしました。
私の実体験
教員を辞めてから約3年半。
私は6回の転職を経験しました。
今振り返ると、不思議なくらい共通していることがあります。
どの会社にも、それぞれ魅力がありました。
高級旅館では、お客様に喜んでいただける接客の仕事。
営業職では、新しい世界への挑戦。
非常食備蓄支援の仕事では、社会の役に立っているという実感。
居酒屋では、副店長兼教育係として期待していただきました。
どれも魅力を感じたからこそ入社した会社です。
だから、入社するまでは「ここなら頑張れる」と本気で思っていました。
ところが、働き始めると少しずつ違和感が出てきます。
その違和感は、仕事内容ではありませんでした。
生活そのものだったのです。
最初に勤めた高級旅館は、給与も決して悪くありませんでした。
接客の仕事も好きでした。
それでも続きませんでした。
理由は、自宅を離れて一人暮らしだったことです。
仕事が終わるころには家族は眠っています。
生活リズムも合わず、ゆっくり話をする時間もありません。
一人で食事をし、一人で部屋に戻る毎日。
最初は、「もう少し頑張れば慣れる」と思っていました。
でも、慣れませんでした。
今ならはっきり言えます。
私が耐えられなかったのは仕事ではありません。
家族と離れて暮らす生活でした。
もし、あの頃の私に声を掛けられるなら、こう言います。
「仕事内容だけじゃなく、その生活を半年続ける自分を想像してみな。」
そう伝えたいと思います。
営業職でも同じでした。
営業という仕事が悪かったわけではありません。
実際、自分なりに努力もしましたし、ある程度の成果も出せました。
それでも長くは続きませんでした。
毎日数字を追い続ける働き方が、自分には合わなかったのです。
当時は、「営業は向いていない」と思っていました。
でも、今は少し違います。
営業が向いていなかったのではありません。
数字だけで評価され続ける毎日が、自分には合わなかった。
そういうことだったのです。
だから今なら、応募する前に必ず確認します。
「この会社では、どんな評価のされ方をするのだろう。」
「数字はどれくらい重視されるのだろう。」
入社してから気づいたことは、次の転職では入社前に確認できることへ変わりました。
その積み重ねが、遠回りを減らしてくれるのだと思っています。
営業職のあとに勤めた非常食備蓄支援の仕事では、「社会の役に立てる仕事がしたい」という思いが叶いました。
仕事内容には納得していましたし、地域に貢献できることにもやりがいを感じていました。
それでも続きませんでした。
ここでも毎週、毎月の目標があり、数字に追われる毎日だったからです。
教員時代の私は、それくらい乗り越えられていたかもしれません。
でも、大きな人生の出来事を経験したあとの私は違いました。
心が疲れ切っている状態では、「もう少し頑張れば大丈夫」という気持ちは長く続きませんでした。
だから今なら、応募する前にこんなことを確認します。
「この会社では、目標はどれくらい重視されるのだろう。」
「数字だけで評価される仕事なのだろうか。」
求人票には書かれていないことでも、面接で聞けることは意外とあります。
コールセンターでも、大切なことに気づきました。
研修はしっかりしていましたし、仕事の仕組みもよくできていました。
でも、一日中お客様からの苦情を受け続ける毎日は、私には想像以上の負担でした。
もちろん、お客様に寄り添うことは嫌いではありません。
教員時代も、人の悩みを聞くことはたくさんありました。
ただ、それとは少し違いました。
同じ方向を向いて一緒に解決するのではなく、一方的に負の感情を受け止め続ける仕事だったのです。
これも、実際に働いて初めて分かったことでした。
だから今なら、一日の仕事の流れを詳しく聞いてみます。
「電話は一日何件くらい受けますか。」
「どんなお問い合わせが多いですか。」
仕事内容だけでなく、仕事中の時間の流れまで想像できるように質問すると思います。
居酒屋では、副店長兼教育係として迎えていただきました。
旅館で身につけた接客も評価していただき、「ずっと続けてほしい」と言われたこともあります。
仕事そのものは嫌いではありませんでした。
でも、完全な夜型の生活は、やはり私には合いませんでした。
家族と食事をすることもありません。
仕事が終わるころには、家族は眠っています。
「家族のために働いているのに、家族と過ごす時間がない。」
そんな毎日を続けるうちに、少しずつ心がすり減っていきました。
もし転職前に戻れるなら、仕事内容ではなく、生活リズムをもっと真剣に考えます。
仕事は好きでも、その生活が自分に合うとは限らない。
それを身をもって学びました。
そして今のゴルフリゾートのフロントです。
決して理想の職場ではありません。
通勤時間は長く、勤務シフトにも不満はあります。
覚えることも多く、「もう少しこうだったら」と思うこともあります。
それでも、以前のように毎日求人サイトを開くことはなくなりました。
その理由を考えてみると、仕事ではなく、仕事が終わったあとの生活が変わったからでした。
家に帰ると、妻や子どもたちはまだ起きています。
他愛のない会話をする。
少し休憩したら、ブログを書く。
休日には、「バイクで遠出でもしようかな」「また形意拳の講習会を再開したいな」と思うようにもなりました。
読みかけだった本を手に取ることも増えました。
以前の私は、そんな気持ちになる余裕すらありませんでした。
毎日を乗り切るだけで精一杯だったからです。
読者へのメッセージ
ここまで読んでくださったあなたに、一つだけお伝えしたいことがあります。
転職を考えるとき、多くの人は「どんな会社だろう」と考えます。
でも、私が6回の転職を経験して思うのは、その前に考えてほしいことがあるということです。
「その会社で働いたら、自分はどんな生活を送ることになるだろう。」
仕事そのものではありません。
仕事が終わったあとの自分です。
帰宅して何もする気が起きない毎日なのか。
それとも、
「釣りに行きたい。」
「バイクで少し遠出してみよう。」
「読みかけの本の続きを読もう。」
「家族とゆっくりテレビを見よう。」
そんな気持ちが少しずつ戻ってくる毎日なのか。
人によって、その景色は違います。
でも、きっと誰にでも「自分らしい生活」はあるはずです。
私は、それがブログを書くことでした。
あなたにとって、その景色は何でしょうか。
転職先を選ぶ前に、一度だけ考えてみてください。
今日やることは一つだけです。
応募したい会社があるなら、求人票を閉じてから一つだけ想像してみてください。
「この会社で半年働いたあと、仕事から帰った私は何をしているだろう。」
その姿を思い浮かべてみてください。
もし、その生活に少しでも笑顔があるなら、その会社はあなたに合っているかもしれません。
反対に、仕事だけで一日が終わる姿しか思い浮かばないなら、一度立ち止まって考えてみる価値があります。
まとめ
私が6回の転職で学んだことがあります。
それは、「良い会社」を探すことではありませんでした。
自分らしい生活を取り戻せる会社を探すこと。
その視点を持つようになってから、会社を見る目が少し変わりました。
求人票だけでは分からないことは、たくさんあります。
だからこそ、仕事だけでなく、その先にある生活まで想像してみてください。
それが、入社後の後悔を一つ減らすことにつながると、私は思っています。
ああ、人生は何度でも立て直せる。
何歳からでも立て直せる。
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