転職活動を始めると、必ずと言っていいほど出てくる言葉があります。
「自己分析」です。
でも私は、この言葉が少し苦手でした。
なぜなら、自己分析と言われるたびに、
「自分の強みを見つけなければいけない」
「人より優れているところを探さなければいけない」
そんな気持ちになっていたからです。
そして何より困ったのは、自分の強みがわからなかったことでした。
長年働いてきた。
それなりに努力もしてきた。
失敗も成功も経験してきた。
それなのに、
「あなたの強みは何ですか?」
と聞かれると答えられない。
そんな自分を情けなく感じていました。
もし今、
転職活動中だったり、
これから人生を立て直そうとしていたり、
自分に自信を持てなくなっていたりするなら、
少しだけ安心してください。
それはあなただけではありません。
むしろ真面目に生きてきた人ほど、自分の強みを見失いやすいのです。
今日は、自分の強みがわからなくなってしまった人に向けて、私自身の経験も交えながらお話ししたいと思います。
自己分析が苦しいのは、自分を評価しようとしているから
自己分析が苦しくなる最大の理由は、
「自分を評価しようとしていること」
にあります。
私たちは子どもの頃から評価され続けてきました。
テストの点数。
通知表。
資格。
勤務評価。
成果。
売上。
数字。
社会に出ても、その流れは続きます。
だから自己分析という言葉を聞くと、
つい自分に点数を付け始めてしまうのです。
自分には価値があるのだろうか。
他人より優れているところはあるのだろうか。
転職市場で通用するのだろうか。
そんなことばかり考えてしまいます。
でも考えてみてください。
自分で自分を採点し続ける作業が楽しいはずがありません。
苦しくなって当然です。
本来、自己分析とは自分を評価する作業ではありません。
自分を理解する作業です。
ここを間違えると、どれだけ時間をかけても苦しいままです。
50代になると、自分の強みがわからなくなることがある
若い頃は、自分なりの自信があった人も多いと思います。
仕事を覚えた。
後輩を指導した。
責任ある仕事も任された。
少しずつ経験を積み重ねてきた。
ところが人生には予想外の出来事があります。
転職。
異動。
退職。
病気。
家庭の事情。
職場環境の変化。
積み上げてきたものが通用しなくなる瞬間があります。
すると人は、
「自分には何もない」
と思い始めます。
でも実際には違います。
失ったのは経験ではありません。
自信です。
経験は消えていません。
ただ見えなくなっているだけです。
私自身もそうでした。
転職活動中、自分が何者なのかわからなくなった時期がありました。
それまで当たり前だと思っていたことが、急に価値のないものに見えたのです。
でも振り返ると、それは事実ではありませんでした。
心がそう感じていただけでした。
強みがわからない人ほど、実は強みを持っている
ここが少し面白いところです。
強みがわからない人ほど、実は強みを持っています。
なぜなら、本当の強みは本人にとって当たり前だからです。
例えば、
人の話を最後まで聞ける人。
説明が上手な人。
気配りができる人。
仕組みを作るのが得意な人。
コツコツ続けられる人。
本人からすると、
「そんなの誰でもできるでしょう」
と思っています。
でも実際には違います。
誰でもできることではありません。
本人が当たり前にやっているだけなのです。
だから気づかない。
強みとは、
努力して出す力ではなく、
自然と出てしまう力なのかもしれません。
私も長い間、自分の強みに気づいていませんでした
振り返ると、私もそうでした。
教員として働いていた頃も、
転職活動をしていた頃も、
面接では対人能力をアピールしていました。
もちろん、それも間違いではありません。
でも今になって思います。
本当の強みは別のところにあったのではないかと。
私は昔から本を読むのが好きでした。
人の話を聞くのも好きでした。
何かを理解すると、人に説明したくなるタイプでした。
授業をするときも、
相手がどうすれば理解しやすいかを考えていました。
例え話を考えたり、
言葉を言い換えたり、
順番を工夫したり。
それが当たり前でした。
だから強みだと思ったことはありませんでした。
でもブログを書き始めて気づいたのです。
経験を言葉にすること。
頭の中を整理すること。
複雑なことをわかりやすく伝えること。
それは意外と多くの人が苦手としていることなのだと。
自己分析で本当に見るべきもの
自己分析で大切なのは、
「何ができるか」
だけを見ることではありません。
むしろ、
「どんな場面で自然と力を使っているか」
を見ることです。
例えば、
頼まれていないのに改善案を考えてしまう。
困っている人を見ると放っておけない。
気づくと説明役になっている。
気づくとまとめ役になっている。
そういうものです。
本人は無意識です。
でも周囲から見ると価値があります。
強みとは、自分では気づきにくいものなのです。
自己分析が苦手な人に試してほしい簡単な方法
もし今、自分の強みがわからないなら、
無理に探さなくて大丈夫です。
代わりに次の3つを書き出してみてください。
①人生で嬉しかった出来事
②人生で悔しかった出来事
③夢中になれた出来事
ポイントは出来事そのものではありません。
なぜそれが印象に残っているのかです。
そこに価値観があります。
そこに、その人らしさがあります。
そして不思議なことに、
書き出していくと共通点が見えてきます。
人を助けることに喜びを感じている。
成長することが好き。
誰かに教えることが好き。
工夫することが好き。
その共通点が、強みの種になります。
自己分析は未来を当てるためのものではない
ここも大切なことです。
自己分析をすると、
天職が見つかると思うことがあります。
私もそうでした。
でも実際は違います。
自己分析は未来を予言する作業ではありません。
過去を整理する作業です。
過去が整理できると、
今の自分が見えてきます。
今の自分が見えると、
次の一歩が選びやすくなります。
人生は意外とその繰り返しです。
大きな答えを見つけるより、
次の一歩を決める方が大切なこともあります。
まとめ
自分の強みがわからない。
自己分析ができない。
そう感じることは決して珍しいことではありません。
むしろ人生の途中で大きな出来事を経験した人ほど、そう感じやすいのかもしれません。
でも安心してください。
強みとは、人より優れていることではありません。
特別な才能でもありません。
自分にとって当たり前すぎて気づいていないもの。
自然とやってしまうもの。
そこに強みは隠れています。
だから焦らなくて大丈夫です。
自分を採点しなくても大丈夫です。
まずは自分を理解することから始めてみてください。
これまで歩いてきた道を振り返ってみてください。
きっとそこには、
あなた自身もまだ気づいていない価値があります。
そして、その価値はこれから先の人生を支える力になります。
ああ、人生は、何度でも立て直せる。
何歳からでも立て直せる。
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