転職活動をしていると、よく聞かれる質問があります。
「あなたの強みは何ですか?」
私はこの質問が苦手でした。
正直に言うと、自分でも分からなかったからです。
教員を辞めた後、旅館で働きました。
営業もしました。
法人営業も経験しました。
接客業も経験しました。
履歴書を見れば見るほど、
「一体、自分は何をしてきたんだろう」
そんな気持ちになることもありました。
もし今、
「自分には特別な強みなんてない」
そう感じている人がいるなら、昔の私はまさにその状態でした。
強みを探していた頃
転職活動中、私は何度も自己分析をしました。
転職サイトの記事も読みました。
適性診断も受けました。
面接対策の本も読みました。
しかし、しっくりきませんでした。
強みを探そうとすればするほど分からなくなるのです。
周りを見ると、
営業が得意な人がいる。
数字に強い人がいる。
リーダーシップがある人がいる。
それに比べて自分は何だろう。
そんなことばかり考えていました。
ある日、職歴を並べてみた
転職活動が長くなった頃です。
私は一度、自分の職歴を紙に書き出してみました。
教員。
旅館。
個人営業。
法人営業。
居酒屋副店長。
そして今の仕事。
最初はただ職歴を並べただけでした。
ところが眺めているうちに、あることに気づきました。
どの仕事でも共通してやっていることがあったのです。
人の話を聞く。
相手の立場で考える。
困っている人を支える。
誰かの成長を応援する。
それは教員時代だけではありませんでした。
旅館でもやっていました。
営業でもやっていました。
接客でもやっていました。
私は職種を変えていたのではなく、
同じことを別の場所で続けていただけだったのです。
強みは当たり前すぎて見えない
不思議なことがあります。
強みというのは、自分にとって当たり前すぎて見えません。
私は長い間、
「人の話を聞く」
ことを強みだと思っていませんでした。
できて当然だと思っていたからです。
でも振り返ると、
相談を受けることが多かった。
後輩から声をかけられることが多かった。
お客様から話しかけてもらうことも多かった。
それは偶然ではありませんでした。
当たり前にやっていることだから、自分では気づかなかっただけなのです。
強みは結果ではなく繰り返しの中にある
私は以前、
強みとは特別な能力のことだと思っていました。
人より優れているもの。
誰にも負けないもの。
そんなイメージでした。
でも今は少し違います。
強みとは、
何度環境が変わっても自然にやってしまうことなのかもしれません。
旅館でも。
営業でも。
接客でも。
私は結局、人と関わることを選んでいました。
人の役に立ちたいと思っていました。
それが私の強みだったのです。
この経験から学んだこと
もし今、「自分には強みがない」と感じているなら、一度これまでの経験を書き出してみてほしいです。
成功体験だけではありません。
失敗した仕事でもいい。
続かなかった仕事でもいい。
その中に共通して繰り返していることがないか見てみてください。
人は意外と同じことを繰り返しています。
そして、その繰り返しの中に強みの種があります。
だから私は、強みは探すものではなく、後から見つかるものだと考えるようになりました。
見つけようとしても見えない。
でも振り返ると見えてくる。
人生の面白いところは、そういうところなのかもしれません。
今振り返ると見えていること
当時の私は、強みを持っている人と持っていない人がいると思っていました。
でも違いました。
強みは誰の中にもあります。
ただ本人が気づいていないだけです。
そして多くの場合、それは華やかな能力ではありません。
人の話を聞くこと。
約束を守ること。
コツコツ続けること。
相手を気遣うこと。
そんな当たり前の中に隠れています。
私も転職を繰り返したからこそ、それに気づくことができました。
あの頃の僕へ
強みがないと思っているね。
履歴書を見ながら、
自分には何も誇れるものがないと思っているね。
でも本当は違う。
君は気づいていないだけだ。
人の話を聞くこと。
誰かを支えること。
相手の成長を喜べること。
それはずっと昔から変わっていない。
旅館でも。
営業でも。
教員でも。
君は同じことを続けてきた。
だから焦らなくていい。
今はまだ見えなくても大丈夫だ。
いつか振り返った時、
「ああ、自分にもちゃんと強みがあったんだな」
と思える日が来る。
その日まで、目の前の一日を大切に生きてほしい。
ああ、人生は、何度でも立て直せる。
何歳からでも立て直せる。
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