50代で転職活動をしていると、不安との向き合い方が少しずつ変わってきます。
転職サイトを見ているだけでは前に進めない。
そう感じ始めた頃の私は、今度は別の方向へ走り始めました。
「とにかく応募しよう」
そう考えるようになったのです。
今振り返ると、その考えは半分正しくて、半分間違っていました。
今回は、私が応募数ばかりを追いかけていた頃のお話です。
とにかく行動しなければと思っていた
転職活動を始めてしばらく経った頃、私はあることを思うようになりました。
「考えていても仕方ない」
です。
それまでは毎日のように転職サイトを見ていました。
求人を探し、
企業を調べ、
応募条件を確認する。
でも現実は何も変わりませんでした。
だから私は方向転換することにしました。
とにかく応募しよう。
数を打てば当たるかもしれない。
応募しなければ始まらない。
そう考えたのです。
今思えば、半分は正しくて、半分は間違っていました。
焦りが判断を急がせていた
当時の私は焦っていました。
年齢は50代。
無職の期間も気になる。
貯金にも限りがある。
周囲は普通に働いている。
そんな状況の中で、
「早く次を決めなければ」
という気持ちが日に日に強くなっていました。
だから応募条件を細かく読むことよりも、
応募すること自体が目的になっていきました。
気になる求人があれば応募する。
少しでも可能性がありそうなら応募する。
経験が完全に一致していなくても応募する。
そんな時期がありました。
応募ボタンを押すたびに、
「今日は頑張った」
という気持ちになりました。
実際、それまでの私よりは行動していました。
転職サイトを見ているだけだった頃と比べれば、一歩前に進んでいたのは事実です。
応募数が増えるほど苦しくなった
しかし同時に、別の問題も起きていました。
応募することが目的になり始めていたのです。
本当に自分に合う仕事なのか。
その会社で働く姿を想像できるのか。
自分の経験を活かせるのか。
そうしたことを深く考えないまま応募することもありました。
今振り返ると、
「応募数=前進」
だと思い込んでいたのかもしれません。
もちろん応募しなければ結果は出ません。
だから応募すること自体は必要です。
しかし応募数を増やせば増やすほど成功に近づくわけでもありませんでした。
当時の私は、
応募する
↓
返事を待つ
↓
また応募する
↓
返事を待つ
という毎日を送っていました。
スマホにメール通知が来るたびに心臓が少し跳ねる。
もしかして選考通過だろうか。
そんな期待を抱く。
でも開いてみると、
「今回はご期待に添えない結果となりました」
という文章だったりする。
そんなことが何度もありました。
応募数が増えるということは、不採用通知を受け取る回数も増えるということです。
当時の私は、そのことをあまり考えていませんでした。
とにかく応募すれば何とかなると思っていました。
でも現実は思ったより単純ではありませんでした。
応募するだけでは足りなかったのです。
行動することと、やみくもに動くことは違った
後になって分かったことがあります。
企業は応募数を見ているわけではありません。
その人が、
なぜ応募したのか。
何ができるのか。
どんな価値を提供できるのか。
そうしたことを見ています。
しかし当時の私は、
「まず数だ」
と思っていました。
焦りがそうさせていたのでしょう。
今思うと、私は転職活動をしているようで、
不安から逃げようとしていた部分もあったのかもしれません。
応募している間は考えなくて済みます。
将来の不安も、
自分への疑いも、
一時的には忘れられます。
だから応募し続けていました。
しかし不採用通知が増えるにつれ、
私は別の問題に直面することになります。
それが、
「自分には価値がないのではないか」
という感覚でした。
今振り返ると、この時期は人生再建の途中にある大切な遠回りだったと思います。
転職活動では、
動けない時期もあります。
逆に焦って動き過ぎる時期もあります。
私はその両方を経験しました。
そしてようやく、
行動することと、
やみくもに動くことは違うのだと学んだのです。
この経験から学んだこと
不安な時ほど、人は「とにかく動かなければ」と思うものです。
私もそうでした。
何もしないよりはいい。
応募しないよりはいい。
そう考えて、とにかく数を増やそうとしていました。
もちろん行動することは大切です。
しかし、行動には方向も必要でした。
焦りから生まれた行動は、一時的な安心にはなります。
でも、自分が本当に望む未来につながるとは限りません。
だから私は、「どれだけ応募したか」ではなく、「なぜその会社を選んだのか」を大切に考えるようになりました。
人生再建も転職活動も、ただ走り続けることではなく、自分が向かう方向を確かめながら進むことが大切なのだと思います。
今振り返ると見えていること
当時の私は、
「応募しないより応募した方がいい」
という言葉を少し極端に解釈していました。
確かに行動は大切です。
しかし焦りから生まれた行動は、時として自分を疲れさせます。
応募数を増やすことより、
自分に合う仕事を見極めること。
不安から逃げるために応募するのではなく、
未来を作るために応募すること。
本当に必要だったのは、そうした視点だったのだと思います。
あの頃の僕へ
今日も応募ボタンを押したね。
返事を待ちながら、次の求人も探しているね。
その姿を見ると、本当に必死だったんだなと思う。
早く仕事を決めたい。
早く安心したい。
そんな気持ちでいっぱいだったんだろうね。
だからまずは、その頑張りを認めてあげてほしい。
ただ一つだけ覚えておいてほしい。
君の価値は応募数では決まらない。
不採用の数でも決まらない。
焦って走り続けると、自分自身を見失ってしまうことがある。
少し立ち止まっても大丈夫。
遠回りに見える時間も、後から振り返ると必要な時間だったと分かる日が来る。
だから安心してほしい。
君はちゃんと前へ進んでいる。
ああ、人生は、何度でも立て直せる。
何歳からでも立て直せる。
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