50代で転職活動をしていると、不安との付き合い方が分からなくなることがあります。
私もそうでした。
転職活動をしているはずなのに、気づけば毎日転職サイトばかり見ている。
朝起きて見る。
昼休みに見る。
仕事が終わってから見る。
寝る前にも見る。
今振り返ると、あの頃の私は仕事を探していたというより、安心を探していたのかもしれません。
本当に探していたものは「安心」だった
転職活動をしていた頃、私は毎日のように転職サイトを見ていました。
朝起きてスマホを開く。
昼休みに見る。
仕事が終わってから見る。
寝る前にも見る。
今振り返ると、よく飽きなかったなと思います。
それくらい毎日見ていました。
新着求人が出ていないか確認する。
気になる求人を保存する。
応募資格を読む。
年収を見る。
勤務地を見る。
そしてサイトを閉じる。
翌日になると、また同じことを繰り返していました。
当時の私は、
「転職活動を頑張っている」
つもりでした。
実際、転職に関する情報はたくさん集めていました。
求人票も読んでいました。
企業のホームページも見ていました。
だから、自分では前に進んでいると思っていたのです。
でも今振り返ると、不思議なことがあります。
あれだけ転職サイトを見ていたのに、応募数はそれほど増えていませんでした。
求人は見ている。
情報も集めている。
でも行動にはつながっていない。
そんな状態が続いていました。
当時は気づいていませんでしたが、私は求人を探していたというより、不安と付き合っていたのだと思います。
教員という仕事を離れ、新しい仕事を探していた頃の私は、とにかく不安でした。
本当に転職できるのだろうか。
生活していけるのだろうか。
自分を必要としてくれる会社はあるのだろうか。
そんなことばかり考えていました。
だから転職サイトを開く。
求人を見る。
少し安心する。
でも時間が経つと、また不安になる。
そしてまたサイトを開く。
今思えば、その繰り返しでした。
転職サイトには不思議な安心感があります。
求人が並んでいるのを見ると、
「まだ可能性はある」
と思えるのです。
応募していなくても、
転職活動をしている気持ちになれます。
実際には何も変わっていないのに、
少しだけ前に進んだ気持ちになります。
もちろん情報収集は大切です。
転職活動には必要なことです。
でも当時の私は、情報収集と行動を混同していました。
求人を見る。
求人を保存する。
比較する。
考える。
でも応募しない。
履歴書も送らない。
すると現実は何も変わりません。
ところが不安な時ほど、人は行動より情報収集を選びます。
情報収集は傷つかないからです。
応募すれば不採用がある。
面接では評価される。
書類選考では落ちることもある。
でも求人を見るだけなら傷つきません。
だから安心なのです。
私もそうでした。
応募ボタンを押すのが怖かった。
不採用通知を見るのが怖かった。
自分の価値を否定されることが怖かった。
だから無意識のうちに、転職サイトを見ること自体が目的になっていたのだと思います。
ある時ふと気づきました。
私は転職先を探しているようで、本当は安心を探しているのではないか。
そう思ったのです。
転職サイトを見ている人は、必ずしも転職先だけを探しているわけではありません。
自分にも可能性があると信じたい。
今の状況から抜け出したい。
未来に希望を持ちたい。
そんな気持ちで見ている人もいると思います。
少なくとも私はそうでした。
だから毎日見ていたのです。
もちろん、あの時間が無駄だったとは思いません。
不安な時間も、迷っていた時間も、人生再建の途中だったからです。
ただ一つだけ言えることがあります。
人生が少し動き始めたのは、転職サイトを見ていた時ではありませんでした。
怖くても応募した時でした。
不安を抱えたまま一歩踏み出した時でした。
完璧な自信がついてから行動したわけではありません。
行動しながら少しずつ自信を取り戻していったのです。
この経験から学んだこと
不安な時ほど、人は「準備」を続けたくなります。
私もそうでした。
もっと調べてから。
もっと良い求人を見つけてから。
もう少し自信がついてから。
そう思いながら転職サイトを見続けていました。
でも今振り返ると、人生が動き始めたのは情報を集めていた時ではなく、行動した時でした。
もちろん準備は大切です。
ただ、準備だけでは現実は変わりません。
だから私は、「十分に自信がついてから動く」のではなく、「少し不安なままでも動いてみる」ことを大切にするようになりました。
人生再建も転職活動も、結局は小さな一歩の積み重ねなのだと思います。
今振り返ると見えていること
当時の私は、転職サイトを見ることで不安を和らげようとしていました。
しかし実際には、一時的に安心していただけでした。
不安の根本は何も変わっていなかったのです。
今なら分かります。
転職活動で必要だったのは、完璧な求人を探すことではありませんでした。
不安を抱えたままでも、小さく動いてみることでした。
人生が変わり始めるのは、準備が整った時ではなく、一歩を踏み出した時なのだと思います。
あの頃の僕へ
今日も転職サイトを開いているね。
新しい求人が出ていないか、何度も確認しているね。
大丈夫。
今の君は怠けているわけじゃない。
ただ少し不安なだけだ。
先が見えなくて、安心できる材料を探しているだけなんだ。
だからそんな自分を責めなくていい。
でもね。
いつか君は気づく。
未来を変えてくれたのは、何百枚もの求人票ではなく、勇気を出して押した一つの応募ボタンだったことに。
その一歩はまだ小さいかもしれない。
それでも確実に前へ進んでいる。
だから焦らなくていい。
今日できる一歩を大切にしてほしい。
ああ、人生は、何度でも立て直せる。
何歳からでも立て直せる。
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