自分を雑に扱わなくなったら、人生が少し楽になった話

自分を守ることはわがままではない

「もっと頑張らなければ」

以前の私は、この言葉を当たり前のように使っていました。

仕事で失敗したとき。

人間関係で悩んだとき。

疲れているとき。

何かうまくいかないことがあるたびに、「自分の努力が足りないのだ」と考えていました。

だから無理もしました。

体調が悪くても働きました。

頼まれごとは断りませんでした。

休日も仕事のことを考えていました。

それが責任感だと思っていたからです。

しかし今振り返ると、あの頃の私は頑張っていたというより、自分を雑に扱うことに慣れていただけだったのかもしれません。

そして不思議なことに、自分を雑に扱うのをやめてからの方が、人生は少しずつ楽になりました。

今回は、自分を大切にする方法や、自分を守ることの大切さについて、私自身の経験を交えながらお話ししたいと思います。

自分を後回しにする生き方は長く続かない

結論から言います。

自分を後回しにし続ける生き方は、いつか苦しくなります。

なぜなら、人には限界があるからです。

真面目な人ほど、「もう少し頑張れる」と考えます。

責任感の強い人ほど、「自分が我慢すればいい」と考えます。

しかし、それを続けていると少しずつ余裕がなくなります。

疲れが取れなくなる。

イライラしやすくなる。

眠れなくなる。

何をしても楽しくなくなる。

そして気づいたときには、心も体もかなり消耗していることがあります。

私自身もそうでした。

当時は「疲れている」という自覚すらありませんでした。

それが普通になっていたからです。

でも今なら分かります。

あれは頑張っていたのではなく、自分を守れていなかったのです。

自分の人生を守れるのは自分しかいない

私は長く教員として働いてきました。

子どもたちのため。

保護者のため。

学校のため。

そんな思いで働いていました。

もちろん、そのこと自体は間違っていないと思います。

問題は、自分自身のことをまったく考えていなかったことでした。

周りのためには動く。

でも自分のためには動かない。

周りの体調は心配する。

でも自分の体調は後回し。

そんな状態が当たり前になっていました。

しかし人生の大きな挫折を経験したとき、私はある現実に向き合うことになります。

組織には組織の事情があります。

会社にも学校にも守るべきものがあります。

そこに悪意があるかどうかは別として、最後まで自分の人生の責任を取ってくれるわけではありません。

だからこそ、自分を守ることは自分の仕事なのです。

これは冷たい考え方ではありません。

むしろ人生を長く生きるための現実的な考え方だと思っています。

自分を雑に扱っている人の3つのサイン

もしかすると、自分では気づいていないだけで、自分を雑に扱っていることがあります。

私自身も長い間気づいていませんでした。

ここでは代表的な3つのサインを紹介します。

「まだ大丈夫」が口ぐせになっている

疲れている。

しんどい。

休みたい。

本当はそう感じているのに、

「まだ大丈夫」

と言い続けていないでしょうか。

もちろん多少の頑張りは必要です。

しかし、その言葉を何カ月も何年も繰り返していると、自分の限界が分からなくなります。

人は急には壊れません。

少しずつ無理が積み重なった結果として、心や体に不調が現れます。

だからこそ、「まだ大丈夫」という言葉を一度疑ってみることも大切です。

頼まれごとを断れない

真面目な人ほど断ることが苦手です。

私もそうでした。

頼まれると引き受ける。

困っている人を見ると助けたくなる。

それ自体は悪いことではありません。

しかし、自分の余裕まで差し出してしまうと話は別です。

自分が疲れ切ってしまえば、結局は誰も助けられなくなります。

断ることは冷たいことではありません。

自分を守るために必要な判断です。

休んでいるのに罪悪感がある

休日なのに落ち着かない。

何もしないと不安になる。

休んでいる自分を責めてしまう。

もしそうなら、心がかなり疲れているサインかもしれません。

休むことはサボりではありません。

長く走り続けるための準備です。

休むことに罪悪感を持たなくていいのです。

頑張りすぎる人ほど見落としていること

頑張り屋の人には共通点があります。

それは、自分の限界を認めるのが苦手だということです。

私もそうでした。

疲れていても続ける。

苦しくても我慢する。

無理でも引き受ける。

そして気づけば、「頑張ること」が目的になっていました。

しかし本当に大切なのは、頑張ることではありません。

続けることです。

どれだけ優秀でも、燃え尽きてしまったら前に進めません。

どれだけ責任感があっても、心や体を壊してしまったら意味がありません。

人生は短距離走ではなく長距離走です。

だからこそ、一時的な頑張りよりも、続けられる仕組みの方が大切なのです。

今日からできる「自分を守る方法」

では、自分を守るために何をすればよいのでしょうか。

大きなことをする必要はありません。

私が実際に効果を感じた方法を紹介します。

自分の予定を先に入れる

仕事や家族の予定ばかり先に入れていないでしょうか。

まずは自分の休息時間を予定表に入れてみてください。

30分でも構いません。

自分との約束を後回しにしないことが大切です。

「今の自分なら引き受けられるか」を考える

頼まれごとをされたとき、

「断ったら申し訳ない」

ではなく、

「今の自分に余裕はあるか」

を基準にしてみてください。

それだけでも無理な抱え込みはかなり減ります。

頑張ったことを数える

私たちはできなかったことばかり見がちです。

しかし本当は、

今日も起きた。

仕事へ行った。

家事をした。

誰かに挨拶をした。

そんな小さな頑張りを積み重ねています。

できなかったことではなく、できたことを見る習慣は、自分を守ることにつながります。

私が自分を守るために始めたこと

私自身も、いきなり大きく変わったわけではありません。

まず、やることを紙に書き出しました。

頭の中だけで管理するのをやめたのです。

忘れないように頑張るのではなく、忘れても大丈夫な仕組みを作りました。

次に、完璧を目指すのをやめました。

以前は100点を目指していました。

でも今は70点でも前に進むことを優先しています。

また、無理なことには無理と言うようになりました。

もちろん今でも苦手です。

それでも以前よりは、自分の限界を認められるようになりました。

そして何より、休むことを大切にするようになりました。

昔は休むことに罪悪感がありました。

今は違います。

休むことも大事な仕事だと思っています。

なぜなら、明日の自分を守るために必要だからです。

薪ストーブの火が消えたら部屋は温まらない

ここで一つ、私が好きな例え話があります。

薪ストーブを想像してみてください。

寒い冬の日。

部屋を温めるためには、ストーブの火が燃えていなければなりません。

ところが、

薪を足さない。

手入れもしない。

燃え尽きるまで使い続ける。

そんな状態ならどうなるでしょうか。

当然、火は消えてしまいます。

火が消えれば部屋は寒くなります。

自分も寒いし、周りの人を温めることもできません。

人も同じだと思うのです。

家族のために頑張りたい。

職場で役に立ちたい。

誰かを支えたい。

そう思うなら、まず自分の火を守らなければなりません。

休むこと。

断ること。

助けを求めること。

自分を大切にすること。

それは決してわがままではありません。

薪を足すことと同じです。

長く燃え続けるために必要な手入れなのです。

私は長い間、このことを勘違いしていました。

自分を犠牲にすることが優しさだと思っていたのです。

でも違いました。

自分の火が消えてしまったら、誰も温めることはできないのです。

人生を立て直す第一歩は、自分を雑に扱わないこと

人生を立て直したい。

もっと良い方向へ進みたい。

そう思ったとき、多くの人は新しい知識やスキルを探します。

もちろんそれも大切です。

しかし、その前に必要なことがあります。

それは、自分を雑に扱わないことです。

睡眠を削らない。

体調不良を放置しない。

嫌なことを我慢し続けない。

自分の気持ちを無視しない。

特別なことではありません。

当たり前のことです。

でも、その当たり前ができなくなっている人は少なくありません。

私自身がそうでした。

だからこそ今は思います。

人生再建の第一歩は、自分を責めることではなく、自分を守ることだったのだと。

まとめ|自分を守ることはわがままではない

もし今、あなたが疲れているなら。

もし今、頑張ることに少し疲れているなら。

思い出してほしいことがあります。

あなたが守るべき相手の中には、あなた自身も含まれているということです。

自分を守ることは甘えではありません。

逃げでもありません。

わがままでもありません。

それは、長く生きるための技術です。

長く歩き続けるための知恵です。

私は人生の遠回りをして、そのことにようやく気づきました。

だから今は、自分にもこう言えるようになりました。

少しくらい休んでいい。

少しくらい断っていい。

まずは自分の火を守っていい。

自分を守ることは、決してわがままではありません。

自分の火を守ることは、これから先の人生を守ることです。

焦らなくて大丈夫です。

まずは今日、自分を少しだけ大切にしてみてください。

人生は何歳からでも立て直せます。

そして何度でも立て直せます。

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