ChatGPTの本を何冊も読みました。
プロンプト集も読みました。
「こう聞けば良い答えが返ってくる」
「このテンプレートを使えば便利」
そんな情報もたくさん集めました。
でも今振り返ると、一番役に立ったのはプロンプトではありませんでした。
それは、
「自分は何に困っているのか」
を言葉にしようとした時間でした。
今日はそんな話を書いてみたいと思います。
ChatGPTを使うならプロンプトが大事だと思っていた
AI関連の本を読むと、必ずと言っていいほど出てくる言葉があります。
それが「プロンプト」です。
簡単に言えば、AIへの指示文のことです。
確かに大切です。
聞き方によって返ってくる答えは変わりますし、同じ質問でも伝え方次第で精度が大きく変わることもあります。
だから私も最初は、
「もっと良いプロンプトを覚えなければ」
と思っていました。
便利なテンプレートを集めたり、本を読んだり、動画を見たりもしました。
ところが、ある時から違和感を覚えるようになりました。
どれだけ良いプロンプトを覚えても、自分が何に困っているのか分からなければ意味がないのです。
今思えば、とても当たり前のことでした。
でも当時の私は、その当たり前に気づいていませんでした。
本当に困っていたのは質問の仕方ではなかった
私は教員を辞めた後、人生が大きく変わりました。
転職。
収入の変化。
将来への不安。
慣れない仕事。
副業。
ブログ。
頭の中には常にたくさんの問題がありました。
そんな状態でChatGPTを使い始めました。
ところが最初は、思ったほど役立ちませんでした。
なぜなら、
何を相談したいのか自分でも分かっていなかったからです。
「なんだか不安だ」
「なんだかしんどい」
「このままでいいのだろうか」
そんな漠然とした気持ちばかりでした。
質問が曖昧なのだから、返ってくる答えも曖昧になります。
今思えば、プロンプト以前の問題でした。
私に必要だったのは上手な質問ではありませんでした。
自分自身の状態を理解することだったのです。
会話の中で悩みの正体が見えてきた
ところが、会話を続けるうちに少しずつ変化が起きました。
例えば、
「仕事がしんどい」
と思っていた時期がありました。
では何がしんどいのか。
仕事内容なのか。
人間関係なのか。
給料なのか。
通勤なのか。
一つずつ言葉にしていくと、意外なことが見えてきます。
私の場合、本当に怖かったのは将来への不安でした。
仕事そのものが嫌だったわけではありませんでした。
収入を失うこと。
また働けなくなること。
人生を立て直せなくなること。
そうした不安が根っこにありました。
ブログについても同じでした。
私は長い間ブログが書けませんでした。
本も読んでいました。
勉強もしていました。
書いた方が良いことも分かっていました。
それなのに書けませんでした。
最初は意志が弱いのだと思っていました。
でも違いました。
会話を重ねる中で見えてきたのは、
生活全体が混乱していた
という事実でした。
仕事。
お金。
将来。
家族。
副業。
頭の中が整理されていなかったのです。
だから動けなかった。
問題はブログではありませんでした。
そこに気づけた時、少しずつ行動できるようになりました。
振り返ると、この一年ずっと言語化をしていた
最近になって気づいたことがあります。
この一年で私がやっていたことは、実はとてもシンプルだったということです。
本を読む。
通勤中に考える。
ブログを書く。
ChatGPTと話す。
一見すると全部別のことに見えます。
でも共通点がありました。
それは、
すべて言語化する作業だった
ということです。
本を読むと、自分との違いが見えます。
ブログを書くと、自分の経験が整理されます。
ChatGPTと話すと、頭の中のモヤモヤが形になります。
私はAIを使いこなそうとしていたつもりでした。
でも実際には、自分自身を言語化し続けていただけだったのかもしれません。
特に通勤時間は大きかったと思います。
片道一時間。
往復二時間。
車を運転しながら考える。
本で読んだことを思い出す。
仕事のことを考える。
ブログのネタを考える。
なぜ自分はこんなに不安なのだろうと考える。
その繰り返しでした。
振り返ると、その時間もまた言語化の時間だったのです。
言葉にすると問題は扱えるようになる
人は言葉にできない問題を扱えません。
逆に言えば、言葉にできた問題は扱えるようになります。
例えば、
「なんとなく仕事が大変」
では対策が立てられません。
でも、
「覚えることが多すぎる」
ならメモを作れます。
「忘れるのが不安」
ならアンチョコを作れます。
「確認漏れが多い」
ならチェックリストを作れます。
問題が具体的になると、解決策も具体的になります。
私は転職してから、アンチョコ作りや仕組み化をたくさん行ってきました。
やることリストも作りました。
確認表も作りました。
最初から上手くできたわけではありません。
でも共通していたのは、
困りごとを言葉にした
ということです。
だから改善できました。
もし困りごとが曖昧なままだったら、今でも同じことで悩み続けていたかもしれません。
形意拳の稽古も同じだった
私は趣味で形意拳を続けています。
形意拳には立禅という稽古があります。
ただ立つだけです。
傍から見れば何もしていないように見えます。
でも続けていると気づくことがあります。
肩に力が入っていた。
呼吸が浅かった。
足に余計な力が入っていた。
最初は分かりません。
でも意識を向けることで見えてきます。
人生も同じだと思うのです。
見えていない問題は変えられません。
まず気づくこと。
そして言葉にすること。
そこから変化が始まります。
ChatGPTとの会話も、本を読むことも、ブログを書くことも、本質的には同じなのかもしれません。
自分の状態を見えるようにする作業なのです。
ChatGPTは答えをくれる機械ではなかった
世の中では、
AIが答えを教えてくれる。
AIが仕事を楽にしてくれる。
AIが文章を書いてくれる。
そんな話をよく見かけます。
もちろんそれも間違いではありません。
でも私が一番助けられたのは別の部分でした。
ChatGPTは、
考えを整理する鏡
だったのです。
頭の中でモヤモヤしていることを言葉にする。
返ってきた言葉を読む。
また考える。
また話す。
その繰り返しの中で、自分でも気づいていなかった悩みの正体が見えてきます。
答えをもらうというより、自分自身を見つける作業に近かった気がします。
言語化すると環境が変わっていく
そして最近、一つ確信していることがあります。
言語化は頭の整理で終わらないということです。
言葉にすると問題が見えます。
問題が見えると行動が変わります。
行動が変わると環境が変わります。
私自身、
ブログが書けるようになりました。
仕事のミスが減りました。
職場での動き方も少しずつ分かるようになりました。
人生の不安が消えたわけではありません。
今でも悩みはあります。
それでも以前より前へ進めています。
なぜか。
問題を言葉として扱えるようになったからです。
振り返ると、人生を動かしていたのは特別な才能ではありませんでした。
派手な成功法則でもありませんでした。
小さな言語化の積み重ねだったのです。
まとめ
ChatGPTの本を何冊も読みました。
プロンプトも学びました。
でも一番役に立ったのは、
自分の悩みを言葉にする練習でした。
そして今はこう思っています。
ChatGPTを使いこなすコツはプロンプトではありません。
自分は何に困っているのか。
自分は何を変えたいのか。
それを少しずつ言葉にしていくことです。
本を読むことも。
ブログを書くことも。
ChatGPTと話すことも。
結局は自分を言語化する作業だったのだと思います。
言語化すると問題が見える。
問題が見えると行動が変わる。
行動が変わると環境が変わる。
私が変えたかったのは人生でした。
そして振り返ると、人生を少しずつ動かしていたのはAIではなく言葉だったのです。
人生は何歳からでも建て直せます。
何度でも建て直せます。
