【50代転職 攻略編】第15話|50代は転職エージェントを使うべき?4社使って分かった「本当の使い方」

50代で転職活動を始めると、たぶん一度は迷うと思います。

「転職エージェントって、使ったほうがいいのかな」

求人を探すだけなら、転職サイトがあります。

転職エージェントなら、求人を紹介してくれる。
履歴書や職務経歴書も見てくれる。
面接の相談にも乗ってくれる。

そんなことは、調べれば分かります。

でも、50代になって転職活動をしていると、たぶん本当に気になっているのは、そこじゃないんですよね。

「そもそも、自分に紹介してもらえる仕事なんてあるのかな」

「30年も同じ仕事をしてきたけど、その経験って、ほかの会社で通用するのかな」

「自分の強みは何ですか?」

そう聞かれても、すぐには答えられない。

だって、今までそんなことを考えて仕事をしてきたわけじゃありませんから。

僕もそうでした。

30年間、教員をしてきました。

教員として何をしてきたかなら、いくらでも話せます。

でも、

「その経験を使って、次は何ができますか?」

と聞かれると、途端に分からなくなる。

しかも50代です。

若い人のように、「これから何でも挑戦できます」とは簡単に言えない。

家族もいる。
生活もある。
できれば収入も大きく落としたくない。

だからこそ、

「自分を必要としてくれる会社は、本当にあるんだろうか」

と不安になる。

そんな状態で転職活動を一人で続けるのは、結構きついものがあります。

そこで僕は、転職エージェントを利用してみました。

4社です。

3社とはオンラインで面談し、1社には実際に足を運びました。

ただ、先に結果を言っておくと、エージェントから紹介された求人で転職が決まったことは、一度もありません。

それでも僕は、

「使ってみてよかった」

と思っています。

求人を紹介してもらえたからではありません。

自分では気づいていなかった、

「自分には何ができるのか」

を、第三者の目から見てもらうことができたからです。

50代の転職では、求人を探すことももちろん大切です。

でも、その前に、

「自分は何を武器にして転職するのか」

を知っておくことも大切だと思います。

僕自身、そのことに気づくまで、かなり遠回りしました。

この記事では、そんな僕の経験から、

「50代の転職で、転職エージェントをどう使えばいいのか」

についてお話しします。

50代になって初めて、「自分には何ができるのか」と考えた

僕は30年間、教員をしていました。

だから転職活動を始めたときも、

「30年間、教員をしてきた」

という経歴を中心に考えていました。

でも、転職先を探すとなると、それだけでは足りません。

「その経験を、次の仕事でどう活かせるのか」

まで考える必要があります。

ところが、僕にはそれをうまく説明できませんでした。

教員として何をしてきたかは話せる。

でも、

「だから、次の仕事で何ができるのか」

となると、途端に難しくなる。

今考えると、ここが僕の転職活動の最初の問題でした。

経験がないわけではありません。

むしろ、30年分もあります。

ただ、自分の経験を、

「転職先で使える能力」

として整理できていなかったのです。

これは、50代で転職を考える人にとって、意外と大きな問題ではないでしょうか。

長く一つの仕事をしてきた人ほど、自分が毎日のようにやってきたことを、「特別な経験」だとは思わなくなっているからです。

僕は4社の転職エージェントに話を聞いてもらった

そこで僕は、転職エージェントを利用しました。

全部で4社です。

3社とはオンラインで面談し、1社には実際に足を運びました。

これまでの仕事。

希望する職種や業種。

年収や休日などの条件。

これからやりたいこと。

そういったことを、それぞれの担当者に話しました。

もちろん、求人も紹介されました。

ただ、結果だけを見ると、4社とも決定打にはなりませんでした。

紹介された求人から転職が決まったことは、一度もありません。

ところが、面談を重ねるうちに、自分の経験について少しずつ見方が変わっていきました。

「それは強みになります」と言われて、初めて気づいた

僕は教員時代、子どもたちへの指導だけをしていたわけではありません。

保護者から相談を受ける。

話を聞く。

何に困っているのかを整理する。

必要な対応を考える。

場合によっては、周囲の教員と情報を共有する。

教員としては、特別なことではありません。

僕自身も、そう思っていました。

ところが、そうした経験について話したとき、あるエージェントから、

「そこは強みになります」

と言われました。

僕には意外でした。

自分では、教員として普通にやってきたことだったからです。

でも、第三者から見ると違う。

「人の話を聞く」

「問題を整理する」

「対応を考える」

「周囲と情報を共有する」

という経験に見える。

そのとき初めて、

「自分が当たり前だと思っていた経験にも、別の見方があるんだな」

と思いました。

これは、僕にとってかなり大きな発見でした。

転職活動を始めた当初の僕は、

「30年間、教員をしてきた」

という事実ばかりを見ていました。

でも、本当に見なければいけなかったのは、その30年間で何をしてきたのか。

そして、その経験を次の仕事でどう使えるのか。

そこだったのです。

ところが、経歴だけを見れば「教育」に戻される

もちろん、すべてがうまくいったわけではありません。

30年間の教員経験を見て、

「教育経験を活かしましょう」

という提案もありました。

塾。

家庭教師。

中には、塾のフランチャイズのような仕事までありました。

僕の経歴だけを見れば、そういう提案になるのは分かります。

ただ、僕には教育業界へ戻ることが難しい事情がありました。

そのため、

「経歴を見て、仕事を当てはめられているだけなのではないか」

と感じることもありました。

ここで、僕は一つのことを学びました。

転職エージェントに相談したからといって、すべてを任せればいいわけではない。

エージェントから見た自分と、自分が考えている自分が違うこともあります。

紹介された仕事が違うと思ったら、

「違います」

と言っていい。

むしろ、自分の事情や希望は、きちんと伝えなければいけません。

転職するのは、自分なのだから。

エージェントは、自分の人生を代わりに決めてくれる人ではない

僕は、転職エージェントを利用する意味を、

「自分の代わりに仕事を探してもらうこと」

だけだとは思っていません。

もちろん、求人を紹介してもらうことも大切です。

でも、それだけではもったいない。

僕の場合は、

「自分では分からなかった自分の経験を、第三者から見てもらう」

という使い方ができました。

そして、そこで得た意見を、そのまま信じるのではなく、自分の転職活動を考える材料にしました。

エージェントから見た自分。

自分自身が考えている自分。

実際に求人を見たときの自分。

この3つを比べていくことで、少しずつ、

「自分は何ができるのか」

が見えてきました。

「求人を紹介されない=自分に価値がない」ではない

50代で転職活動をしていると、希望に合う求人を紹介されなかったり、思っていた仕事とは違う求人を勧められたりすることがあります。

そんなとき、

「自分には、もう価値がないのかな」

と思ってしまうかもしれません。

でも、

「紹介された求人」

と

「自分自身の価値」

は、分けて考えたほうがいいと思います。

求人の条件と経験が合っていないだけかもしれない。

勤務地や年収などの条件が合っていないのかもしれない。

まだ担当者に、自分のことが十分伝わっていないのかもしれない。

だから、

「紹介されなかった」

という結果だけで、

「自分には価値がない」

と決めないでください。

むしろ、

「なぜ、この仕事を紹介されたんだろう」

「なぜ、この仕事には自分の経験が合わないんだろう」

と考えてみる。

そこから、自分の転職活動を修正していけばいいと思います。

エージェントに「仕事を探してもらう」だけでは、もったいない

僕の場合、転職エージェントから得たものは、紹介された求人だけではありませんでした。

面談で言われたことをもとに、履歴書を書き直しました。

職務経歴書も見直しました。

自分の経験を整理しました。

面接で何を伝えるのかも考え直しました。

そして、転職サイトを使って、自分でも求人を探しました。

つまり、

「エージェントに仕事を探してもらう」

から、

「エージェントから得た情報を使って、自分でも仕事を探す」

へ変わったのです。

僕は、その後6回の転職を経験しました。

もちろん、そのすべてが転職エージェントのおかげだったわけではありません。

でも、あのとき第三者から自分の経験を見てもらったことは、その後の転職活動につながっています。

50代なら、一度は「自分の強み」を他人に聞いてみてほしい

もし僕が、50代で転職を考えている人に一つだけ伝えるとしたら、

「自分の強みを、自分だけで決めなくてもいいですよ」

ということです。

自分では当たり前だと思っている経験が、他人から見ると強みかもしれない。

逆に、自分では強みだと思っていたことが、転職市場ではあまり評価されないこともある。

だから、一度くらい第三者の目を借りてみる。

僕なら、エージェントに、

「僕の経験の中で、転職市場で評価されそうなのはどこですか?」

と聞いてみます。

答えが正解とは限りません。

でも、自分一人では出てこなかった視点をもらえるかもしれない。

それだけでも、相談する意味はあると思います。

あの頃の僕へ

あの頃の僕は、

「30年間、教員をしてきた」

という事実に、自分の価値を全部乗せていました。

教員という肩書きがなくなったら、

「自分には何が残るんだろう」

と思っていた。

30年も続けてきた仕事を失って、次に何ができるのか。

自分では、まったく分かりませんでした。

でも、今なら分かります。

残っていたものは、教員という肩書きだけではありませんでした。

人の話を聞いてきた。

問題を整理してきた。

誰かと一緒に解決策を考えてきた。

周囲と情報を共有してきた。

後輩に自分の経験を伝えてきた。

僕にとっては、どれも当たり前のことでした。

だから、自分では「強み」だと思えなかった。

でも、誰かに見てもらうことで、

「それは強みになります」

と言われた。

あの言葉がなければ、僕は今でも、自分の経験を別の角度から見ることができなかったかもしれません。

だから、もし今のあなたが、

「自分には何ができるんだろう」

と思っているのなら。

まだ、自分で答えを出さなくてもいいと思います。

自分では見えないものは、誰かに見てもらえばいい。

一人に聞いて違うと思ったら、別の人に聞いてみればいい。

自分の経験を、自分だけで評価する必要はありません。

まとめ|転職エージェントは「求人紹介」だけに使わなくていい

僕は4社の転職エージェントを利用しました。

そして、紹介された求人から転職が決まったことは、一度もありません。

それでも、利用してよかったと思っています。

自分では気づかなかった経験の価値を、第三者から見てもらうことができたからです。

50代で転職を考えているなら、

「自分には何ができるのか」

が分からないまま、一人で悩み続けなくてもいい。

転職エージェントに相談して、

「自分の経験は、転職市場ではどう見えるのか」

を聞いてみる。

その答えを鵜呑みにする必要はありません。

自分の転職なのですから、最後に決めるのは自分です。

でも、自分一人では見えなかったものが見えてくることはあります。

僕にとって、転職エージェントを利用した一番の意味は、そこにありました。

そして、ここから先は、もう一つ問題があります。

転職エージェントなら、誰に相談しても同じなのでしょうか。

僕は4社を利用する中で、そうではないと感じました。

自分の経歴だけを見て話を進める人もいれば、こちらの話を聞こうとしてくれる人もいる。

では、

「自分のことをきちんと見てくれる担当者」

とは、どんな人なのでしょうか。

次回は、僕が4社の転職エージェントを利用して感じた、担当者の違いについて書きます。

ああ、人生は、何度でも立て直せる。

何歳からでも立て直せる。

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